2022年に読んでよかったもの
2022年もあと少しとなりました。さっそくですが、2021年に続いて2022年のマイベスト本をご紹介したいと思います。
まず、2022年に読んで最もよかった本はコロナに関して。mRNAワクチンの開発に関する本ですが、非常に感動しました。
コロナワクチンは通常のワクチンと比較すると開発スピードがとても速かったですが、それもそのはずで、もともと何年も前から研究されていたものをワクチンに応用したからなのです。
さらにワクチン開発の過程で多くの人が国境を越えて関わっていたことにも非常に感動しました。日本だけで開発するとか、ひとつの企業で開発する時代ではなくなったということも素晴らしいことだと思いました。
そして、この事実は、もっと広く知られてもいいのではないかと思いました。
2022年に読んだ一番の傑作です。
世界を救うmRNAワクチンの開発者 カタリン・カリコ (ポプラ新書)
増田ユリヤ (著)
mRNAワクチンの衝撃 コロナ制圧と医療の未来
ジョー ミラー (著), エズレム テュレジ (著), ウール シャヒン (著), 柴田 さとみ (翻訳), 山田 文 (翻訳), 山田 美明 (翻訳)
続いて裁判記録です。最近ではカルロス・ゴーンさんが逮捕された事件があり、自分でもとても問題だと思っていました。その顛末についても本書に書かれていますが、日本の司法制度が人質司法と言われ、世界から批判されている理由もわかると思います。そしてまた国連からも日本が人権侵害が多いこと、自由な報道が保証されていないことも批判されていますが、それも含めて日本の報道については疑問を持ちながら聴いた方がいいと思いました。
生涯弁護人 事件ファイル1 村木厚子 小澤一郎 鈴木宗男 三浦和義・・・・・・
弘中惇一郎 (著)
生涯弁護人 事件ファイル2 安部英(薬害エイズ) カルロス・ゴーン 野村沙知代・・・・・・
弘中惇一郎 (著)
今年は統一教会もニュースになりました。爆笑問題の太田光さんが番組で語ったことについて多くの批判がありましたが、この本を読むと太田光さんが言いたかったことがわかります。そして問題は宗教にあるのではなく、個人の人権よりも家族の義務が優先されることです。
我らの不快な隣人 統一教会から「救出」されたある女性信者の悲劇
米本 和広 (著)
同様にこちらも家族の問題です。殺人は通り魔殺人がよりセンセーショナルに報道されますが、実際には親族間の殺人が最も多い。その根っこの理由は、統一教会問題と同じだと思います。
近親殺人―そばにいたから―
石井光太 (著)
こんどは小説です。これが著者にとって初めての小説で、しかもいきなり全世界で大ベストセラーになったということで読んでみましたが、さすがに全世界に売れるだけあってストーリーに入り込みました。秋には映画化されましたが、小説を読んで作った自分のイメージを崩したくないため映画を見るのをためらったくらいです。
ザリガニの鳴くところ
ディーリア オーエンズ (著), 友廣 純 (著)
次は雇用関係です。著者は元厚生労働省の官僚で、欧州連合日本政府代表部一等書記官としてヨーロッパに赴任されていたこともあり、日本とヨーロッパの違いにも非常に詳しい。そいて、この本を読んで日本はいろいろ制度を変更してきたことがよくわかりました。今の制度がどうしてできたのかは、過去をたどるとわかりやすいのかもしれません。
ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機 (岩波新書)
濱口 桂一郎 (著)
以上、とくに読んでよかったのもですが、その他にも読んでよかったものがありましたので、下記に記しておきます。
シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント – 2022/8/22
エリック・ジョーゲンソン (著), 櫻井祐子 (翻訳)
60代から心と体がラクになる生き方 老いの不安を消し去るヒント (朝日新書)
和田 秀樹 (著)
できないのはあなたのせいじゃない――ブレインロック解除で潜在能力が目覚める
勝間 和代 (著)
モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた 進化心理学が教える最強の恋愛戦略
ジェフリー・ミラー (著), タッカー・マックス (著), 寺田 早紀 (翻訳), 河合 隼雄 (翻訳), 橘 玲 (監修)
「幸せをお金で買う」5つの授業 (中経出版)
エリザベス・ダン (著), マイケル・ノートン (著), 古川 奈々子 (著)
エネルギー問題入門(電子書籍版)
リチャード・A・ムラー (著)
脱炭素革命への挑戦 世界の潮流と日本の課題
堅達 京子 (著), NHK取材班 (著)
戦争は女の顔をしていない
著者: スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ , 三浦 みどり
ナレーター: 村上 麻衣
最高のオバハン 中島ハルコはまだ懲りてない! (文春文庫) 文庫
林 真理子 (著)